名古屋市中区新栄の歯医者 みさとデンタルクリニックです。今回は老若男女、みんなが気になるお口のにおいの話です。皆さんご自分のお口のにおい気になりますよね。「人にくさいって思われてないかな」「人に不快感を与えていないかな」と気になったことありますよね。
それはどうしてでしょうか?自分が他の人のお口のにおいが気になったことがあるからです。人間は自分のにおいはわからないというのは周知の事実かと思いますが、お口のにおいもしかりです。でもくさいと思っても面と向かって「くさいよ」と言えるのは家族くらいでなかなか指摘できるものではありませんよね。まれに正直というか使命感が強いというのか、はっきりと指摘するかたもおられますがそういった方も当てはまる100%の人に指摘しているわけではないと思います。
このように対人関係に大きく影響するお口のにおいですが、どうやって気をつけていったらいいのでしょうか?
口臭の分類
口臭は実際に口臭がある真性口臭と実際には口臭のない仮性口臭に分類されます。
実際に口臭がある真性口臭の中には
1、生理的口臭
2、病的口臭
に分けられます。
1、生理的口臭
口臭の原因になる病気はないがお口のにおいがするという状態です。この口臭は誰もが持っています。
2、病的口臭
口臭の原因になる病気があるのでお口のにおいがあるという状態です。病的口臭の原因となる病気は歯周病がほとんどです。その他全身の病気が原因で口臭がある場合もまれにあります。
誰もが持っている口臭をケアするには?
生理的な口臭は口の中に生息する細菌が関係する腐敗作用です。そのためお口の中の細菌の数を減らす必要があります。
セルフケアが重要です
まずは正しい歯みがきをして歯ブラシで落とせる汚れ=細菌のかたまりをしっかり取ることが重要です。口臭予防というとマウスウオッシュのCMが有名ですが、歯についた汚れは歯ブラシでこすらないと落とすことはできません。患者様にもマウスウオッシュは効果ありますか?と聞かれることがありますが、正しい歯ブラシをした上で使用することで効果を発揮します。
そして歯ブラシで落とすことができる汚れは全体の60%といわれています。汚れは、特に歯と歯のあいだに残ります。そこで歯ブラシに加えて、フロスや歯間ブラシ、タフトブラシなどの補助用具が必要になります。補助用具の習慣のない方は、いちど使ってみてください。嫌なにおいがしたり、血が出たりすると思います。それがお口のいやなにおいの原因です。
古い金属の被せものがお口の中にありませんか?歯と被せものの境目がめくれあがっているような金属の被せ物には汚れがたまります。被せものの縁につく汚れは、大変取りにくく汚れが残りがちです。それが腐敗してお口のいやなにおいの原因になります。
歯の色をしているレジンの詰めものや被せものも汚れがつきやすく、汚れが残りがちです。歯の治療で使うレジンという素材は吸水性があります。素材としてはプラスチックのお弁当箱のようなものだと想像してください。プラスチックのお弁当箱は初めこそツルツルしてきれいですが、使っていくと食品の色やにおいが取れなくなりますよね。レジンで治してある歯にも同じことがいえます。
はみがきを頑張っているのにお口のにおいが気になるという方は、こういった古い詰めものや被せもののせいかもしれません。ご自分の口の中にどんな素材のものが入っているかわからないという方は歯科医院での診査をお勧めいたします。
また見落としがちなのが舌についている汚れ=細菌のかたまりです。
舌を突き出して鏡で見てみて下さい。白色〜黄色の苔のようなものが付いているとそれがお口の嫌なにおいの原因になります。舌は歯ブラシでゴシゴシこすると傷をつけてしまいますので、舌を磨くための舌ブラシを使用しましょう。朝起きて口の中がねばねばしている時に、舌ブラシを使うとスッキリしますよ。
このように歯についている汚れ、舌についている汚れをこすることで落としてお口の中の細菌の量を減らしましょう。その上で効果が実証されているマウスウオッシュで仕上げると効果が持続します。当院では口臭予防として、クロルへキジジンが入ったコンクールというマウスウオッシュをお勧めしております。クロルヘキシジンには殺菌作用、また細菌が歯に付着するのを防ぐ作用があります。使用方法もあわせてご説明させて頂きますのでお気軽にご相談ください。
プロフェッショナルケアを受けましょう
そしてもうひとつ口臭予防で重要なことは、歯科医院でメインテナンスを受けることです。
自分では口の中をきれいにしているつもりでも必ず磨き残しがあります。定期的に歯磨きのチェックを受け、セルフケアの質を向上してきましょう。おひとりお一人にあったケア用品のご提案もさせて頂きます。使用方法も丁寧にご説明いたします。正しい道具を使って正しい方法で行うことでセルフケアの質は飛躍的に向上いたします。
定期的にプロによるクリーニングを受けることで歯ブラシでは取れない汚れを除去できます。細菌が固くなって歯石になると歯ブラシでは取り除けません。歯石になっていなくても、細菌が塊をつくりバリア膜を張ると歯ブラシでは取り除けません。
お家での正しいセルフケアと定期的なプロフェッショナルケアで誰もが気になるお口の中のにおいに対処していきましょう。