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なぜこんなに長い?根管治療に長くかかる理由と治療を受けるべき理由

2025.06.04

こんにちは。名古屋市中区にある、みさとデンタルクリニックです。

根管治療のイメージ

初期段階の虫歯であれば、歯を削って詰め物をする治療で改善できることが多いです。

しかし、悪化して歯の内部まで感染が広がっていると、根管治療が必要になる場合があります。根管治療は虫歯の再発を防ぐための大事な治療であり、途中で中断すれば虫歯の再発や悪化のリスクが高まります。

根管治療は複数回の通院が必要ですが、なぜ治療が長くなるのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、根管治療にかかる期間や長い理由、最後まで継続すべき理由など、根管治療の治療期間について詳しく解説します。これから根管治療を受ける方や、根管治療に疑問を持っている方は、参考にしてください。

根管治療とは

根管治療について説明するイメージ

根管治療は歯科治療の一環で、主に虫歯が進行している場合に行われます。歯はエナメル質・象牙質・歯髄という3つの層から構成されており、虫歯ができると、表面のエナメル質から徐々に感染が拡大していきます。

最終的には歯の内側の歯髄に到達します。この歯髄に虫歯が到達した際に行われる治療が、根管治療です。

歯の根元は細い管状になっており、そこには神経や血管を含む歯髄という組織があります。この根管が感染して炎症すれば歯髄炎を引き起こすため、感染箇所を綺麗に掃除する根管治療を行います。

根管治療をすることで抜歯を避け、歯を保存できる可能性が高くなります。

根管治療の種類

根管治療には、抜髄、感染根管治療、再根管治療の3種類があります。それぞれ行う目的や治療目的が異なります。ここでは、それぞれの特徴を解説していきます。

抜髄

虫歯が進行して歯髄に到達すると、歯髄炎を引き起こし、強い痛みや歯がしみるなどの症状が現れます。歯髄炎は抑えることが難しく、痛みを取り除くには歯髄を除去する必要があります。この処置が抜髄です。

感染根管治療

感染根管治療は歯髄が壊死した状態になり、根管から歯を支える骨にまで感染が拡大している際に行われる処置です。感染根管治療はすでに細菌感染している状態から治療を行うため、抜髄よりもさらに治療の難易度が高いといえます。

再根管治療

一度根管治療を受けた歯でも、まれに症状が再発することがあります。これは、治療時に細菌が完全に除去できていなかったり、新たに感染したりすることが原因です。そうした場合には、再度根管を開けて内部を清掃・消毒し直す再根管治療が行われます。

前回の治療で使われた材料を除去したうえで、新たに感染源を取り除くため、初回の治療よりもさらに高度な技術が求められる難易度の高い処置となります。

根管治療が終了するまでの期間

根管治療にかかる期間のイメージ

根管治療が終了するまでの期間は虫歯の進行状態などによって異なりますが、1~2か月程度が一般的とされています。単純なケースでは3週間前後で終わることもありますが、複雑化していれば半年近くかかる場合もあります。

治療が複雑化するほど治療回数が増えるため、治療が終了するまでに時間がかかるのです。

根管治療が長いのはどうして?

根管治療が長いのはどうしてか考えるイメージ

根管治療は1回の受診で完了することはなく、複数回にわたる通院が必要です。ここでは、根管治療が長い理由を解説していきます。

根管の構造は目に見えず複雑だから

根管は歯の根元で、目視では確認できない部分です。そのため、レントゲン撮影で状態を確認します。

しかし、根管はとても細い管状で、形状が複雑です。歪んでいたり枝分かれしていたり、植物の根のようになっています。レントゲン撮影で確認しながら治療を行っても、構造が複雑すぎるため完全に感染組織を除去するには時間と技術を要します。

万が一、根管を傷付ければ再感染のリスクが高まるため、慎重かつ丁寧に処置を行わなければなりません。そのため、処置に時間がかかるのです。

感染部分を徹底的に除去する必要があるから

根管治療では、感染した部分を完全に除去することを目的とします。少しでも感染部分が残っていると、残った部分から再び感染が広がり、最終的には歯を失うリスクがあるためです。

再発予防のためにも、徹底的に感染部分を除去する必要があり、そのためには複数回に渡って丁寧に根管内の清掃や消毒を行わなくてはなりません。

治療が段階的に行われるから

虫歯の初期段階では、虫歯部分を削って詰め物を詰めれば治療が終わるため、1回もしくは2回の通院になります。

しかし、根管治療では治療を段階的に行います。一度の治療では感染部分を綺麗に除去できないため、数回に分けて清掃を行い、薬剤を充填するのです。その後、型取りを行い、詰め物や被せ物を作製するため、治療期間が必然的に長くなります。

薬剤が効果を発揮するのに時間がかかるから

根管治療では、根管内を清掃し、根管内に薬剤を充填して細菌数を減らしていきます。この薬剤の効果が発揮されるには、数日~1週間ほど時間がかかります。そのため、通院間隔を1週間~2週間ほどあける必要があり、治療期間が長くなります。

さらに、根管内が無菌状態になるまで清掃と薬剤の充填の繰り返しが必要です。治療期間を短くするために高濃度の薬剤を使用すればいいのではないかと考える方もいるかもしれませんが、強い薬剤は副作用のリスクがあります。

副作用の少ない薬剤を使用し、薬を安全に浸透させるためには、どうしても時間がかかるのです。

治療期間が長くても最後まで根管治療を受けるべき理由

治療期間が長くても最後まで治療を受けるべき理由を説明する歯科医

根管治療は治療期間が長いため、患者さまにとって根気が必要な治療だといえます。「忙しくて通院する時間がない」「治療を受けていたら痛みがなくなった」など、さまざまな理由で根管治療を中断したくなることもあるでしょう。

しかし、根管治療を途中で止めることにはリスクがあります。治療期間が長くても最後まで根管治療を受けるべき理由は、以下の通りです。

虫歯の再発・悪化を止められるから

根管治療を中断すると、細菌を取り除ききれていない部分から、再び感染が拡大する可能性があります。炎症が抑制されて一時的に痛みや腫れは軽減されるかもしれませんが、根管治療を中断することで虫歯は再発します。

感染が拡大すれば、治療開始した時よりも悪化する可能性もあるでしょう。重症化すれば顎の骨にまで感染が拡大し、歯を失うことにもなりかねません。虫歯の再発や悪化を止めて歯を残すためにも、根管治療は最後まで受けるべきです。

歯が弱い状態になっているから

根管治療によって神経を失った歯は、健康な歯と比べると脆い状態になっています。些細なことでも、ひび割れや破損を引き起こすリスクがあります。本来であれば抜歯が不要だった歯も、根管治療を中断してひび割れや破損が起これば抜歯が必要になるかもしれません。

仮蓋が外れやすいから

根管治療では、詰め物や被せ物を作製するまでは仮蓋で治療箇所を覆います。仮蓋は外れやすく、隙間から細菌が入り込んで再感染も起こりやすいです。

詰め物や被せ物は審美性や機能性を求めるほど高額になりますが、仮蓋のまま放置すれば再治療が必要になり、より治療費が高額になります。

将来的な負担の軽減になるから

根管治療は何度も通院をするため、通院時間や費用負担が大きいように感じられる方も多いのではないでしょうか。

しかし、根管治療を放置したり中断したりすれば、悪化して治療はより複雑化します。抜歯が必要になれば被せ物の作成などで、費用はさらに高額になります。根管治療をしっかり行うことは、将来的な治療費や通院の負担の軽減につながるといえます。

全身の健康を守ることにつながるから

根管治療を中断して虫歯が悪化すれば、細菌が血管を通って全身に広がるリスクがあります。この場合、細菌が行き着いた箇所で炎症を引き起こす可能性があります。

心臓疾患や脳疾患、動脈硬化、糖尿病の悪化など、さまざまな病気を引き起こす可能性があり、最悪の場合は命に関わる場合もあるでしょう。歯だけではなく全身の健康を守るためにも、根管治療でしっかり細菌をなくすことが大切です。

まとめ

根管治療を終えて快適に食事をする女性

根管治療は1週間~2週間ごとに処置を行い、1~2か月は通院を繰り返すことが一般的です。虫歯治療の中でも根気が必要になる治療の1つですが、虫歯の再発予防や抜歯を回避するためにも大切な処置です。

自己判断で治療を中断すれば、虫歯の再発や歯の破損などにより、結果的に本来よりも多くの通院や治療費が必要になる可能性があります。治療は歯科医師の指示に従って進め、最後までしっかり通院しましょう。

また、根管治療は難しい治療なため、歯科医師の技術力や経験も大きく関係してきます。根管治療を受ける場合は、実績を積んだ歯科医師の在籍する歯科医院を選びましょう。

根管治療を検討されている方は、名古屋市中区にある、みさとデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

当院では、患者さまが何を望まれているか、何に悩まれているかを一番に考えて治療を行っています。また、機能面だけでなく、見た目も理想的な口元を目指します。

一般歯科だけでなく、矯正治療やホワイトニング、予防歯科などにも力を入れております。当院のホームページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。

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