こんにちは。名古屋市中区にある、みさとデンタルクリニックです。
審美治療として、ラミネートベニアの人気が高まっています。治療時間が短く手軽にできるという点が、多くの方から注目されている理由の一つです。
しかし、ラミネートベニアは全ての人に適応できるわけではありません。できないケースもあることを知っておきましょう。
本記事では、ラミネートベニアの適応症例について詳しく解説します。ラミネートベニアのメリットやデメリットについても解説するため、ラミネートベニアの治療を受けようか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
ラミネートベニアとは?
ラミネートベニアとは、歯の表面を0.3~0.5mmほど薄く削り、セラミックで作られた薄いシェルを貼り付ける歯科治療のことです。主に、前歯の審美歯科治療に用いられます。
1920年代に、映画の撮影などにおいて歯の形や色を変える目的で、歯にチップを装着したのがラミネートベニアの始まりと言われています。ラミネートベニアが歯科治療として登場したのは、1990年頃です。
20年ほど前までは薄いプラスチックを貼り付けていましたが、近年では薄いセラミックをラミネートベニアの治療に使うことが増えました。歯の表面に薄いセラミックを装着することで、色や大きさ、バランスを整えて美しい歯に仕上げます。
また、プラスチック素材の時に懸念点とされていた強度の低さも改善されました。現在のラミネートベニアは、使い続けやすい素材とされています。
ラミネートベニアができない歯
ラミネートベニアは、全ての歯に適応できるものではありません。ラミネートベニアができない歯は、以下の通りです。
奥歯
ラミネートベニアは非常に薄いため、強い咬合力がかかる奥歯に施術すると割れる可能性があります。そのため、ラミネートベニアは奥歯には適応できません。
近年、強度と色のカバー力がより高い2層式のラミネートベニアも普及していますが、2層式のラミネートベニアであっても、奥歯の力に耐えるのは難しいと考えられています。
トラブルが起こっている歯
虫歯や歯周病など、何らかのトラブルが起こっている場合には、ラミネートベニアはできません。ラミネートベニアを行う前に、歯に起こっている問題を解決する必要があります。
歯に起こっているトラブルを治療して改善できれば、ラミネートベニアができる可能性があります。ラミネートベニアを検討している場合は、まず虫歯や歯周病などの問題を解決し、口腔内の健康状態を改善しましょう。
噛みしめや歯ぎしりの癖がある
噛みしめや歯ぎしりの癖がある場合にも、ラミネートベニアが破損する可能性が高いためできません。ラミネートベニアが欠けたり割れたりすると、口の中をケガする恐れがあります。
そのため、噛みしめや歯ぎしりの癖がある方へのラミネートベニアは断る歯科医院が多いです。
しかし、中にはこれらの癖があっても治療をしてくれる歯科医院があります。歯ぎしりや噛み締めの癖があるけどラミネートベニアをしたいという方は、一度歯科医院で相談してみましょう。
歯並びや噛み合わせが悪い
歯並びが悪かったり噛み合わせが悪かったりする場合、ラミネートベニアの適応外なことが多いです。例えば、歯が重度の叢生のケースだと、歯が大きく重なっている部分にはセラミックのチップをうまく装着できない可能性があるためです。
歯並びや噛み合わせの悪さが原因でラミネートベニアの適応外になった場合は、先に歯科矯正治療をして歯並びや噛み合わせを改善させてから治療を行いましょう。
ラミネートベニアの適応症例
ご自身がラミネートベニアの適応症例かどうかを確認しておくことも重要です。ラミネートベニアの主な適応症例は、以下のとおりです。
すきっ歯など前歯の歯列不正
ラミネートベニアは、軽度のすきっ歯や歯並びの乱れに対して効果が期待できます。軽度のすきっ歯であれば、ラミネートベニアを装着することで歯の大きさや形状を調整し、隙間を埋められます。
また、軽度のがたつきについても、ラミネートベニアで歯の形などを整えることによって改善できるでしょう。
歯の変色
セラミックでできたラミネートベニアは、天然の歯に近い色や透明感、光沢を再現できるうえに、色が変わりにくいです。そのため、歯の色を改善するのに非常に効果的です。
飲食や喫煙によって歯が着色している方や、虫歯により歯の神経が死んで変色している方は、ラミネートベニアをすることで、綺麗な白い歯を手に入れられるでしょう。
形態不良の歯
欠けている歯やすり減っている歯、先端が不揃いの歯など、歯の形が悪い場合もラミネートベニアで改善できる可能性が高いです。元の歯の上にセラミックのチップを貼り付けることで、歯の形状を修正し整えられます。
ラミネートベニアのメリット
ラミネートベニアのメリットは、次の通りです。
治療期間が短い
ラミネートベニアは、治療期間が短いことが最大の特徴です。一般的な歯列矯正の場合、1~3年以上の期間がかかります。ラミネートベニアであれば、最短1ヶ月程度で施術が完了します。
重度の歯並びの乱れなど適応できないケースもありますが、症状が軽度で早く綺麗な歯を手に入れたいという方には向いているかもしれません。
治療中の痛みが無い
ラミネートベニアでは歯を削るものの、削るのは数ミリです。そのため、痛みを感じることは少ないでしょう。
矯正治療では、歯を動かす際に痛みが生じることが多いです。苦痛なく施術を受けられるのは、大きなメリットと言えるでしょう。
多くの悩みが一度に解決する
ラミネートベニアは、歯並びや歯の色、歯の大きさなどの悩みを一度に解決できます。それぞれの悩みを単独で解決しようとすると、さまざまな治療を受ける必要があり費用も時間もかかります。
1つの治療で多くの悩みが解決できるという点は、大きなメリットでしょう。
アレルギーの心配がない
ラミネートベニアの施術で使用するセラミックは陶器のため、金属が一切含まれていません。金属アレルギーの心配なく、治療を受けられます。
これまでアレルギーを理由に施術を諦めていた方でも、気軽に治療を受けられるでしょう。
ラミネートベニアのデメリット
ラミネートベニアにはメリットだけでなくデメリットもあるため、施術を検討する際にはデメリットについても理解しておく必要があります。ラミネートベニアのデメリットは、次の通りです。
費用がかかる
ラミネートベニアは、見た目を良くすることを主な目的とした審美治療です。そのため、基本的には保険が適用されず、自費で治療を受けなければなりません。
ラミネートベニアの1本あたりの相場は、10~15万円ほどです。自由診療で歯科医院によって費用が異なるので、治療を受ける前に確認しておきましょう。
安くラミネートベニアを行っているところもありますが、材料費を抑えている可能性があります。破損しやすい、保証制度を設けていないなど、トラブルにつながる恐れがあるでしょう。
トラブルなく長く使い続けるためには、ある程度の費用がかかることは避けられません。多くの歯の施術を検討すると費用がかさむため、デメリットと感じる方もいるかもしれません。
破損したり外れたりする可能性がある
ラミネートベニアは近年技術が向上し、破損のリスクが以前と比べ低くなりました。
しかし、ラミネートベニアは生涯使い続けられるわけではありません。丁寧に使っていたとしても、ラミネートベニアは10~20年で寿命を迎えることが多いです。
また、ラミネートベニアを接着する接着剤は3年ほどで劣化し始めるため、長く使い続けるためには定期的なメンテナンスも必要です。寿命がある、メンテナンスが必要という点がデメリットといえるでしょう。
歯を削る必要がある
ラミネートベニアを装着するためには、歯を削る必要があります。削るのは、0.3~0.5mmとわずかではありますが、歯は一度削ると元には戻りません。
また、本来は神経に触れない程度しか削りませんが、ごく稀に歯が薄くなったことで知覚過敏の症状が現れることがあります。飲み物や食べ物の温度などで、痛みを感じたりしみたりするケースもあります。
まとめ
ラミネートベニアは、近年の歯科技術の進歩によって、審美性が高く強度もある程度担保された治療になっています。「前歯の見た目を良くしたい」「神経が死んだ歯の色を綺麗にしたい」など、さまざまな悩みを解決できるでしょう。
しかし、保険が適用されないため全額自費となる他、生涯使い続けられるものではないという点もおさえておきましょう。
今回ご紹介したラミネートベニアが適応外の方でも、場合によっては施術が受けられるケースがあります。ラミネートベニアの施術をご検討される方は、ぜひ一度歯科医院へご相談ください
ラミネートベニアを検討されている方は、名古屋市中区にある、みさとデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。
当院では、患者さまが何を望まれているか、何に悩まれているかを一番に考えて治療を行っています。また、機能面だけでなく、見た目も理想的な口元を目指します。
一般歯科だけでなく、矯正治療やホワイトニング、予防歯科などにも力を入れております。当院のホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。