こんにちは。名古屋市中区にある、みさとデンタルクリニックです。
マウスピース矯正は、ワイヤーを使用する方法に比べて装置が目立ちにくいことや、お手入れしやすいことなどメリットが多い治療法です。
その一方で「矯正中に痛みを感じた」という声を耳にすることもあるかもしれません。痛みがあると不安になったり、治療を継続できるか心配になったりすることもあるでしょう。
しかし、マウスピース矯正に伴う痛みには必ず何らかの理由があります。
この記事では、マウスピース矯正中に起こり得る痛みの原因やその対処法、避けるべき行動について解説します。これからマウスピース矯正を検討している方や、すでに治療中で痛みに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
マウスピース矯正とは
マウスピース矯正とは、透明なプラスチック素材で作られた取り外し可能な矯正装置を使用し、歯並びを少しずつ整えていく治療法です。見た目が自然で他人に気付かれにくいため、外見を気にする方に選ばれています。
この治療では、1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換することで、段階的に歯を動かします。また、食事や歯磨きの際には装置を取り外せるため、口内の衛生管理がしやすい点もメリットです。これによって、矯正治療中の虫歯や歯周病のリスクを軽減できます。
ただし、マウスピースを1日20時間以上装着する必要があるため、自己管理が重要です。
マウスピース矯正中に痛いと感じる原因
マウスピース矯正は痛みの少ない治療法とされていますが、必ずしも痛みがないというわけではありません。人によっては痛みが生じることもあるのです。その原因として以下のようなことが挙げられます。
新しいマウスピースの締め付け
マウスピースを新しいものへ交換するたびに、歯に新しい力が加わります。そのため、新しいマウスピースに交換した直後の数日は、圧迫感や痛みが生じやすくなります。
また、歯の動きが不十分な状態で新しいマウスピースを無理に装着すれば、歯ぐきや口内の粘膜にも負担がかかり、痛みを引き起こす可能性もあります。痛みが数日で和らげば問題ありませんが、長引く場合は歯科医師に相談しましょう。
歯の移動による痛み
矯正治療中、歯が動く際には歯槽骨のリモデリングが起こります。この過程で歯の根元にある歯根膜が刺激されるため、痛みを感じることがあるのです。歯が動くときの痛みの程度には個人差がありますが、強い痛みが持続する場合は歯科医師の診察を受けてください。
マウスピースが粘膜に当たっている
マウスピースが頬の内側や舌、歯ぐきの粘膜に当たることで、痛みを感じることもあります。これは、マウスピースの形状が合っていなかったり、縁の部分が鋭利だったりすることが考えられます。
そのまま使用を続ければ、粘膜への刺激で口内炎ができることや、食事や会話に支障をきたすこともあるでしょう。歯科医院で相談すれば、マウスピースを調整してもらえるので、我慢せずに相談してください。
装着時間や交換スケジュールを守れていない
マウスピースは毎日20〜22時間の装着と、1〜2週間ごとの定期的な交換が基本です。装着時間が足りなかったり、交換スケジュールがズレたりすると、痛みを引き起こすことがあります。
例えば、装着時間が短ければ予定通りに歯が移動していないため、次のステップのマウスピースに交換しても無理に歯へ圧力をかけることになります。マウスピースの装着時間や交換時期を守らなければ、痛みだけでなく、治療自体が失敗に終わる可能性もあるので注意が必要です。
マウスピース矯正中に痛みがあるときの対処法
マウスピース矯正中に痛みを覚えた際、正しく対処することで症状を和らげることができます。主な対処法として、以下のような方法が挙げられます。
鎮痛剤を服用する
日常生活に支障をきたすほどの痛みがあるときは鎮痛剤を服用することも有効です。
鎮痛剤は市販のものでも問題ありませんが、なかには歯の動きを妨げる成分が含まれるものもあるため、事前に歯科医師に確認すると安心でしょう。また、鎮痛剤を服用する際には用法・用量を守るようにしてください。
ひとつ前のマウスピースに一時的に戻す
新しいマウスピースに交換した直後に強い痛みが出た場合、ひとつ前のマウスピースに一時的に戻すという方法も有効です。
マウスピースの装着時間が不足していたり、歯の動きが遅かったりすると、新しいマウスピースに交換したときに痛みや違和感を引き起こすことがあります。こうした場合、ひとつ前のマウスピースに戻して1〜2日装着すれば、痛みを緩和しながら歯の動きも調整することができます。
ただし、自己判断でマウスピースを戻すのではなく、必ず担当の歯科医師にご相談ください。
歯科医院でマウスピースを調整してもらう
マウスピースを装着したときに違和感がある場合や、粘膜を傷つけているような感覚がある場合には、マウスピースの形状に問題がある可能性があります。
マウスピースは精密に作られていますが、微調整が必要になることもあります。歯科医師に相談のうえ、マウスピースを調整してもらうことで、痛みや違和感を軽減することができるでしょう。場合によっては、治療計画自体を見直すこともあります。
痛みを感じるときにしてはいけないこと
マウスピース矯正中に痛みを感じると、自己流で対応したくなることもあるでしょう。
しかし、誤った方法で対処すると、痛みの悪化や矯正の効果を損なうリスクがあります。痛みがある際には、以下の行為を避けましょう。
マウスピースの装着を中断する
痛いからという理由でマウスピースを長時間外したままにすることは、治療計画に悪影響を与えます。マウスピース矯正では、装置を1日20〜22時間装着する必要があり、装着時間を守らなければ計画通りに歯を動かせません。
装着を中断して放置すれば、歯が元の位置に戻ろうとする後戻りが起こることもあります。
後戻りを起こすと、新しいマウスピースに交換するときにさらに強い痛みが生じることもあります。痛みを理由に装着時間を減らすのではなく、ほかの方法で痛みを和らげながら、装着時間はきちんと守ることが重要です。
自分でマウスピースを削る
マウスピースの縁が当たって痛いからという理由で、自分でカッターややすりなどを使って削ったり加工したりすることは危険です。
自己流に調整すれば、マウスピースが破損するリスクがあるだけではなく、歯に加わる力のかかり方が変わる可能性もあります。そうすれば、歯が計画外の方向に動くことや、計画通りに歯が動かなくなることがあります。
マウスピースの調整は必ず歯科医師に依頼しましょう。プロの手で調整してもらうことで、安全かつ効果的に問題を解決できます。
痛みを我慢する
矯正治療中に痛みが生じるケースは珍しくありませんが、無理に痛みを我慢しすぎることは問題です。
強い痛みが長期間続くことや、噛めないほどの不快感がある場合は、何らかの問題が起こっている可能性があります。炎症や感染症が発生している場合、放置すると状態が悪化するかもしれません。
また、治療計画に影響が出て、マウスピースの再作製が必要になることもあります。そうなれば、治療期間の延長や追加費用が発生します。自己判断せずに、早い段階で歯科医師に相談すれば、トラブルを未然に防げることが多いです。
まとめ
マウスピース矯正中に痛みを感じることは、珍しいことではありません。痛みが起こる原因には、新しいマウスピースの締め付けや歯の動き、粘膜への刺激などが考えられるため、その都度適切に対処しましょう。
また、マウスピースの装着時間を守ることや、自己流の対処を避けて歯科医師に相談することも大切です。治療計画通りに進めるためにも、痛みや違和感を我慢せず、早い段階で歯科医院を受診することを推奨します。
マウスピース矯正を検討されている方は、名古屋市中区にある、みさとデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。
当院では、患者さまが何を望まれているか、何に悩まれているかを一番に考えて治療を行っています。また、機能面だけでなく、見た目も理想的な口元を目指します。
一般歯科だけでなく、矯正治療やホワイトニング、予防歯科などにも力を入れております。当院のホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。