ブログ

  • HOME>
  • ブログ>
  • 歯周病と全身疾患の関係性!影響を及ぼす前・・・

歯周病と全身疾患の関係性!影響を及ぼす前にするべきことも解説!

2025.01.08

こんにちは。名古屋市中区にある、みさとデンタルクリニックです。

歯周病になった女性

歯周病とは、歯を支える歯周組織が炎症を起こす病気のことです。悪化すると歯を失うことがあるため、口内だけの病気と思われる方も少なくありません。

しかし、歯周病菌により糖尿病や心臓・脳疾患を引き起こすことがあるので注意が必要です。

この記事では、歯周病と全身疾患の関係性やその危険性について解説します。歯周病が全身疾患に影響を及ぼす前にできる3つのことについても言及していますので、ぜひ参考にしてみてください。

歯周病と全身疾患の関係性とは

歯周病の歯のイメージ

歯周病とは、歯周病菌により炎症が起こり、口内のさまざまなトラブルに発展する病気のことです。歯茎の腫れや出血、骨の吸収が起こることで、歯がグラつき、最終的には歯が抜け落ちてしまうことがあります。

歯を失うと聞くと、口内だけに影響のある病気と思われるかもしれませんが、歯周病は全身疾患に影響を与える要因の1つといわれています。歯周病で口内に炎症が起こると、歯肉の傷口から歯周病菌や毒素が侵入し、血液循環により全身を巡ります。

これにより、心臓や脳、肺などの全身の健康に悪影響を及ぼすことがあるのです。特に、免疫機能が低下した高齢者や妊娠中の方、全身疾患をお持ちの方は、歯周病により健康を害するリスクが高いといわれています。

ただし、歯周病を予防すれば全身疾患のリスクを抑え、健康寿命を延ばせることもわかっています。そのため、日々のお手入れを見直し、歯周病を予防しましょう。歯周病を予防することは、全身の健康を守るために重要なのです。

歯周病と糖尿病

歯周病の影響で糖尿病になり血糖値を図る女性

歯周病と最も深い関係性にある病気が、糖尿病です。どちらも生活習慣病といわれており、お互いを悪化させる関係性にあります。糖尿病とは、インスリンというホルモンの不足や分泌低下が起こり、慢性的な高血糖を引き起こす病気のことです。

糖尿病により免疫力が低下すると、歯周病菌への抵抗も弱まり、歯周病の発症や悪化するリスクを高めます。また、歯周病菌が生成する毒素には、インスリンの働きを弱める作用もあるため、糖尿病を悪化させることもあるのです。

このように、歯周病と糖尿病は密接な関係性にあり、お互いに影響し合っています。歯周病を予防すれば糖尿病のリスクを抑えられることもわかっていますので、日頃からお口の中を清潔に保ちましょう。

歯周病と心臓や脳疾患

歯周病が原因で心疾患を患った男性

歯周病が原因で、心臓や脳疾患に影響を与えることもわかっています。歯周病菌が心臓に到達すると、心臓の弁や血管壁に炎症を起こし、狭心症や感染性心内膜炎を引き起こすことがあるのです。

さらに、歯周病菌の影響で血栓ができやすくなり、動脈硬化が起こるリスクが高まります。動脈硬化は全身の血管内で起こる可能性があるため、心筋梗塞や脳卒中、脳梗塞につながる危険性もあるでしょう。

歯周病と妊娠

歯周病に気を付けたい妊娠中の女性

妊娠中は、つわりの影響により歯磨きによるケアができない場合があります。さらに、ホルモンバランスの影響により、歯茎の腫れや出血を起こしやすい状態です。

歯周病を放置すると、プロスタグランジンという子宮を収縮する物質が産生されることで、早産のリスクを高めることがあります。また、歯周病菌は子どもの成長を阻害することもあります。そのため、低出生体重児のリスクも高まるでしょう。

妊娠中に歯周病に罹患すると、胎児の健康を害する可能性があるため、妊娠中は特に口内を清潔に保つよう心がけることが大切です。つわりの影響により歯磨きが難しくなった場合は、うがいで口内を洗い流したり、ガムを噛んだりするのがよいでしょう。

また、つわりが落ち着いた段階で、歯科医院を受診することも検討しましょう。

歯周病と高齢者

歯周病が原因で様々な病気になるリスクがある高齢者

歯周病と高齢者に関係のある代表的な疾患は、以下の3つです。

誤嚥性肺炎

歯周病が原因で、誤嚥性肺炎を引き起こすことがあります。誤嚥性肺炎とは、本来食道や胃に運ばれるはずの飲食物が、間違って気管や肺に取り込まれて発生する肺炎のことです。

健康な方の場合、間違って気道や肺に飲食物が運ばれようとしても、咳をして予防できます。高齢者の場合は飲み込む力が衰えていることもあり、飲食物が気管を通って肺に運ばれて肺炎につながる可能性があります。特に、免疫力の衰えた高齢者や要介護者は注意が必要です。

誤嚥性肺炎を起こした方の肺の中から見つかった菌の中で、一番多いのが歯周病菌といわれています。口内が不衛生であれば、飲食物に細菌が付着する可能性が高まり、それが誤嚥性肺炎を引き起こす原因となります。

そのため、日頃からお口の中の磨き残しを失くし、歯周病を予防することが欠かせません。

アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症の原因は、脳内にアミロイドβというたんぱく質が蓄積されることです。「歯周病とは関係ないのでは?」と思われるかもしれませんが、健康な方の場合、アミロイドβが生成されても免疫機能により分解・排出されます。

しかし、免疫力が低下した高齢者の場合、歯周病菌がアミロイドβの生成を促進し、アルツハイマー型認知症を発症することがあります。さらに、歯周病菌にはアミロイドβの分解を阻害する作用もあるため、認知症の症状を悪化させることもあるのです。

このように、歯周病と認知症は非常に深い関係にあります。認知症を予防したいなら、原因である歯周病を予防することが欠かせません。

骨粗しょう症

骨粗しょう症とは、全身の骨密度が低下する病気です。骨折しやすくなるなど、全身の健康を害する恐れがある病気といえます。

骨粗しょう症を発症している方の多くが、閉経後の女性です。閉経後はホルモンバランスの変化により、骨代謝を促進する作用のあるエストロゲンの分泌が低下するからです。

歯は歯茎ではなく、歯槽骨という顎の骨に支えられています。エストロゲンの分泌が低下すると、顎の骨も吸収されやすくなることで歯周病を発症しやすくなります。

さらに、女性ホルモンの影響により歯茎の炎症が起こりやすくなり、歯周病を悪化させることもわかっています。閉経後の女性は歯周病を発症しやすいだけでなく、悪化もしやすいため注意が必要です。

歯周病が全身疾患に影響を及ぼす前にするべきこと

毎日の歯磨きで歯周病予防をするイメージ

上記で解説したように、歯周病は口内トラブルの原因だけでなく、全身疾患の要因の1つです。そのため、生活習慣や食生活を見直し、日頃から歯周病を予防することが大切です。

ここでは、歯周病の予防法を3つ解説します。

毎日の歯磨きで磨き残しをなくす

歯周病の主な原因は、磨き残しであるプラークや歯石です。磨き残しが多ければ多いほど、プラーク内で歯周病菌が繁殖し、口内の炎症を引き起こすリスクが高まります。そのため、毎食後の歯磨きを徹底し、口内を清潔に保ちましょう。

ブラッシングは、正しい方法で行うことが大切です。歯ブラシの毛先が曲がると汚れをかき出せないため、歯ブラシは優しくペンを持つように持って、親指・中指・薬指の3本で支えてください。

歯1本1本に毛先が当たるよう意識し、細かく歯ブラシを動かして磨きましょう。歯は立体的な形をしているため、歯の種類や歯並びによって歯ブラシの角度を変えることも大切です。

歯と歯茎の境目は45度、前歯の裏側は縦向き、奥歯の溝の中は掻き出すように歯ブラシを動かすのがよいでしょう。歯と歯の間は歯ブラシの毛先が届かないこともあるため、歯間ブラシやフロスを使用してください。

食生活の改善

口内に食べ物が入っている時間が長くなると、歯周病菌の働きが活発になります。特に、1日の食事回数が多い、甘いものをよく食べる、間食が多い方は、歯周病のリスクが高いといえます。

歯周病は、生活習慣病の1つです。歯周病を予防したいなら、まずはご自身の食生活を見直しましょう。食事の時間を決めたり、間食を控えたりするよう意識してください。

また、ジュースやスポーツ飲料をよく飲む習慣のある方は、お茶や水に置き換えてみましょう。

定期的に歯科検診を受ける

歯周病を予防するためには、定期的に歯科検診を受けることが重要です。毎日歯磨きをしていても、歯ブラシの届きにくい歯周ポケット内や歯の裏側などには磨き残しができやすいといえます。

磨き残しを放置していると歯石へと変化しますが、歯石は歯ブラシでは取れません。そのため、定期的に歯科医院を受診し、専門的な機械を使用してクリーニングすることが必要不可欠です。

また、定期検診では歯磨き指導も行うため、セルフケアの効果を高めることにもつながります。

歯周病は自覚症状が乏しいため、ご自身では気付きにくい病気です。症状がない場合でも、約3~6か月に一度は歯科検診を受けましょう。

まとめ

セルフケアで歯周病予防をして健康に過ごす家族

歯周病は、全身疾患にも悪影響を及ぼす病気です。歯周病を放置していると、糖尿病や心臓・脳疾患などを引き起こすことがあります。また、免疫力が低下している妊娠中の方や高齢者の場合、重篤な症状に発展することもあるため注意が必要です。

生活習慣病の1つである歯周病は、どなたでも発症する可能性があります。毎日の歯磨きによるセルフケアと合わせて、定期検診を受けることが大切です。

歯周病の治療を検討されている方は、名古屋市中区にある、みさとデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

当院では、患者さまが何を望まれているか、何に悩まれているかを一番に考えて治療を行っています。また、機能面だけでなく、見た目も理想的な口元を目指します。

一般歯科だけでなく、矯正治療やホワイトニング、予防歯科などにも力を入れております。当院のホームページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。

052-262-1133

WEB
予約