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小児矯正後は後戻りする?原因と対処法について解説!

こんにちは。名古屋市中区にある、みさとデンタルクリニックです。

「小児矯正後は後戻りする?」「後戻りする原因は?」「後戻りを防ぐにはどうしたらいい?」など、子どもの矯正治療後の後戻りに不安を感じている方もいるでしょう。

後戻りとは矯正治療後に歯並びや噛み合わせがもとの状態に戻ることで、小児矯正でも生じる可能性があります。矯正治療後は後戻りが起こらないように予防しなければ、きれいに整った歯がもとに戻り、再治療が必要になる可能性もあります。

本記事では、小児矯正後の後戻りの原因や予防法、対処法についてお話しします。小児矯正後の後戻りに不安やお悩みを抱く方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

後戻りとは

後戻りとは、歯の矯正治療を受けた後に、もとの歯並びや噛み合わせの状態に戻ることです。矯正直後は、周囲の骨や歯肉などの組織が不安定なので、歯が動きやすいです。歯並びを維持するための保定やケアを十分に行わないと、簡単に後戻りする可能性があるでしょう。

特に、学業にはげむ子どもの場合は、保護者の方が見ていない場所でも予防する必要があります。子どもが後戻り予防の必要性を十分に理解しないと、日頃の対策を怠るかもしれません。

矯正後の歯並びを安定させるためには、お子様も保護者の方も後戻りする原因をよく知り、適切な方法で対策することが大切です。

小児矯正後に後戻りする原因

小児矯正後に後戻りが起こる原因は、以下のとおりです。

保定装置(リテーナー)の装着不足

小児矯正後に後戻りする原因に、リテーナーの装着不足が挙げられます。リテーナーは歯の矯正治療後、整った歯並びを維持するために常に装着する装置です。

基本的に、1年以上はリテーナーを毎日着ける必要があります。固定式のリテーナーもありますが、取り外せるリテーナーの場合、学業などの忙しさで装着を忘れると後戻りするリスクが高まります。

成長にともなう骨格の変化

成長による歯や顎などの骨格の変化は、後戻りする原因になります。矯正治療が終わった後も子どもの発育は進み、顔の大きさや形も少しずつ変わるでしょう。

発育によって、歯や顎の位置、骨格などが変わると、後戻りすることがあります。子どもが成長すると、気づかないうちに歯並びや噛み合わせが乱れる可能性もあるのです。

舌の癖や口呼吸などの悪い習慣

口や顎まわりの悪い習慣は、後戻りにつながりやすいです。矯正治療後の歯が動きやすい時期におこなうと後戻りしやすいので、習慣化していれば矯正治療中に治すのが理想です。

主な習慣は、以下のとおりです。

指しゃぶり・舌の癖

指しゃぶりや舌で前歯を押す癖、舌を出しながら飲み込む癖は、歯を押し出す原因になります。3歳頃までの指しゃぶりは問題ないとされていますが、それ以降も続くようならやめられるように働きかけてあげましょう。

また、舌の正しい位置は、上顎の前歯の裏側あたりです。常に意識できるよう、声をかけてあげてください。

口呼吸

鼻詰まりなどで常に口呼吸をおこなっていると、口まわりの筋肉のバランスが崩れます。歯並びは口周りの筋肉や舌の圧力の影響を受けるので、バランスが崩れると歯が後戻りしやすいです。

慢性的な鼻炎などで鼻呼吸が難しいようなら、原因に対する治療を受けるのも良いでしょう。

爪を噛む

爪を噛む癖は、歯に強い負荷をかけます。歯並びが乱れる原因になるので、できるだけ控えられるように声をかけてあげてください。

頬杖をつく

頬杖も歯並びに影響する習慣のひとつです。片側から顎の骨を押し続けることになるので、後戻りにも影響をおよぼします。座るときは姿勢を正すようにしましょう。

うつぶせ寝・横向き寝

うつぶせ寝や横向き寝は、顎の骨を圧迫して負担をかける原因になります。マットレスを変えるなど、寝返りしやすい環境に整えてあげましょう。

親知らず

親しらずが生えてくる影響で、後戻りすることもあります。親知らずは最後に生える永久歯で、真っ直ぐではなく斜めや横向きに生えてくることが多いです。

骨の中に埋まったまま出てこなかったり、横やななめに生えてきたりすると、せっかく矯正で整えた歯並びが後方から押されて乱される可能性があるのです。親知らずの生え方や、歯科医師の判断によっては抜歯することもあるでしょう。

治療計画の不備

歯科医師による治療計画の不備も、後戻りにつながります。子どもの歯科矯正は、乳歯と永久歯が混在する時期に行う一期治療と、永久歯が生えそろってから行う二期治療にわかれます。

一期治療の後に二期治療の必要性の判断を誤り、おこなわずに放置すると後戻りする可能性があるでしょう。一期治療と二期治療の間は歯が生え変わる時期で、歯並びが大きく変わる可能性もあります。歯科医師に慎重に判断してもらう必要があるでしょう。

大人の歯が全て生え揃った後に後戻りした場合は、治療を受けた歯科医院に相談しましょう。

小児矯正後の後戻りを防ぐには

小児矯正後の後戻りを防ぐための方法は、以下のとおりです。

定期的にメンテナンスを受ける

後戻りを防ぐためには、矯正治療後も定期的に歯科検診を受けることが重要です。歯並びや噛み合わせの変化は、歯科医師が確認しないとわからないこともあります。

また、メンテナンスでは、虫歯や歯周病などの口内トラブルの有無をチェックしたり、適切なケア方法を教えたりしてもらえます。歯並びが整っても、メンテナンスも治療の一環として怠らずに通いましょう。

リテーナーを適切に装着する

矯正治療後は、リテーナーを指示された通りに装着し後戻りを防ぎましょう。リテーナーは矯正後1〜2年間、もしくは歯の移動にかかった期間と同程度装着する必要があります。

取り外せるリテーナーの場合は、食事や歯磨き以外の時間に常に装着しなければなりません。保護者の目が届いていない場面で子どもが自己管理する必要もあるため、紛失する可能性もあるでしょう。

子どもがあまり必要性を理解していなければ、十分に説明することが重要です。

悪い癖を改善する

舌の癖や口呼吸、歯ぎしり、爪を噛むなどの歯並びが乱れる悪い習慣を直しましょう。自分で直せないようなら、口腔筋機能療法(MFT)を受けるとよいかもしれません。

口腔筋機能療法は、口まわりの筋肉を鍛えながら口まわりの悪い習慣を直すトレーニングのことです。舌や唇の位置を改善し、咀嚼や嚥下、発音などの正しい方法を定着させます。

後戻りの予防につながるため、歯科医師に相談してみると良いでしょう。

虫歯と歯周病を予防する

虫歯や歯周病が生じると保定よりも治療を優先することになるため、十分に保定できなくなります。また、歯周病で歯茎が腫れるとリテーナーが合わなくなる可能性もあるでしょう。

虫歯や歯周病を予防するためには、毎日適切にブラッシングしたり、歯科検診でクリーニングを受けたりすることが大切です。虫歯や歯周病を予防し、歯の生え変わりなどを考慮して継続的にフォローしてくれる歯科医院を選びましょう。

小児矯正後に後戻りした際の対処法

矯正された歯が後戻りした場合は、すぐに受診することが大切です。歯並びや噛み合わせの異変に早期に対処しなければ、再治療が必要になる可能性もあります。

後戻りした際の対処法について詳しく見ていきましょう。

治療を受けた歯科医院に相談する

リテーナーを装着している際に痛みや違和感が生じたり、歯の見た目や噛み合わせの感覚が変わったりしたときは、はやめに治療を受けた歯科医院で相談しましょう。後戻りが軽度であれば、リテーナーの装着で改善できる可能性があります。

後戻りが進行すると、再治療の負担が大きくなるかもしれません。再治療にならないためにも、自己判断で放置するのではなく歯科医院を受診して相談しましょう。

再治療を検討する

リテーナーの装着で改善が難しそうであれば、再治療を受ける必要があります。再治療になるかどうかは、後戻りの進行具合や口内の状況などによって異なり、歯科医師が判断します。

歯並びや噛み合わせが再び悪くなった原因によって、再治療の内容や費用が異なります。気になる場合は担当の歯科医師に確認してみましょう。

後戻りは予防できる?

子どもの矯正治療後の後戻りは、適切な対策を講じれば予防できます。

ただし、予防策を主体となっておこなうのは、保護者ではなく子どものケースも多いです。後戻りの予防を継続するために、後戻りする原因や予防法、予防する重要性を理解してもらうことが大切でしょう。

まとめ

この記事では、小児矯正後の後戻りの原因や予防法、対処法についてお話ししました。

小児矯正後は、リテーナーの装着不足や成長にともなう骨格の変化、悪い習慣などで後戻りが生じやすいです。後戻りを予防するには、子どもに必要性を十分に理解してもらい、定期的なメンテナンスやリテーナーの装着など行う必要があります。

後戻りした場合は、はやめに治療を受けた歯科医院に相談しましょう。

小児矯正を検討されている方は、名古屋市中区にある、みさとデンタルクリニックにお気軽にご相談ください